ひきこもり支援について②

こんにちは😆

前回はひきこもり支援のプログラムの目的を紹介しましたが、本日は概要についてみていきます♪

ここでご紹介するプログラムはこちらの本で詳しく書かれています😊

プログラムの概要

このプログラムは全10回から構成されています。

問題行動の背景にある本人の気持ちを理解する方法やポジティブなコミュニケーションの方法などを学んでいきます😀

コミュニケーションスキルは実践によって身についていきます。

それは、コミュニケーションは知識ではなく技能だからです。

しかるべき状況でタイミングよく実行することで効果を発揮することができます✨

講習会では知識はたくさん身に着きますが、いざ本人を目の前にすると真っ白になる…ということもめずらしくありません。

コミュニケーションを身につけるためには、ロールプレイと呼ばれる実践練習を繰り返すことが効果的です。

プログラムを利用するにあたって

このプログラムは専門的な支援者と一緒に取り組むことがより安全で効果的です。

家族のみで実施する場合は、家族と本人の安全を最優先にして、無理のない実践を心がけてください。

実践しても何の変化もないまま1週間過ぎてしまった…という場合もよくあることなので、2週間に1回くらいのペースでのんびり続けるのがよいと思います😊

また、高すぎる目標は立てず、まずは半年頑張ってみようという気持ちで取り組んでみてください。

実践:望ましくない行動と望ましい行動

では、プログラムの一部をご紹介していきます♪

問題行動を見極めるためには、「望ましくない行動」を見極め、「望ましい行動」を見つけることが大切です🌼

家族はどちらかというと「望ましくない行動」に意識が向きがちになります。

例えば、仕事をしない、話をしない、ゲームをずっとやっている、暴力などなど…。

この中でどれが望ましくない行動であるか見極める必要があります。

例に挙げた中では、「暴力」は絶対によくないことです。暴力についての対応についても、この本の中で書かれているのでぜひ参考にしてみてください。

では、その他はどうでしょうか。

「仕事をしない」「話をしない」「ゲームをずっとやっている」というものは、「望ましくない行動」でしょうか?

実は、「望ましくない行動」には当てはまりません🙅

なぜなら、「〇〇しない」というのは行動ではないからです。

「仕事をしない」というのは、「仕事をする」という望ましい行動を”していない”状態です。

仕事をしていないことに意識が向きがちですが、「仕事をする」ことにつながる行動を増やすという視点が大切です。

また、「ゲームをずっとやっている」のは確かに行動です。

しかし、それが望ましくない行動であるかどうかを見極めることが重要なのです。

「ゲームをする」という行動は、ひきこもりの人だけでなく多くの人が行っていて、「ゲームをする」こと自体は望ましくない行動ではないからです。

それに、「ゲームをする」という行動には楽しい気持ちになるという良い面もあります。

ひきこもりからの回復には肯定的な感情を大事にする必要があり、そういう意味ではゲームが回復の原動力につながる場合があります。

ゲームが問題になるとしたら、やり方が悪い場合です。

その場合は、やり方のルールを作ることが効果的で、ルールを作るためには家族と本人がコミュニケーションをとる必要があります。

普段のコミュニケーションがとりづらい場合は、ゲームのルールを作ろうとしてもうまくいかないことが多いので、そのときはコミュニケーションの回復から取り組むことが近道です。

このように、家族としては目に付く行動が本当に「望ましくない行動」なのかどうか見極める視点をもてるようになると、実はそれはかなり限定されたものであることに気づくと思います💡

また、「望ましい行動」を見つけるためにもコツが必要です。

そのひとつが、「〇〇しない」という問題行動の逆が望ましい行動ではないということを理解することです。

例えば、「仕事をしない」の逆は「仕事をする」ですが、これは家族が「してほしい」行動であることがほとんどです。

大事なのは、本人が今やっている行動の中から見つけるということです。

例えば、自分の気持ちを家族以外の人に伝える(他者交流)、家族に話しかける(家庭)、達成感の得られることをする(価値)、仕事に行く(社会参加)などです。

家族が他の誰かや引きこもる前の本人など他者と本人を比較するときに「してほしい行動」に目が行きやすいです。

こうした比較をしてしまうと、本人の「望ましい行動」を見つけにくくしてしまうため、やめるようにしてください。

大切なのは現在の本人を基準にすることです😊