思春期の子どもたち

思春期のこころ

思春期のお子さまをもつご家族のみなさま、関わり方に悩んでいませんか?😀

なぜかいつも不機嫌そう、理由もないのに怒っている…など、反抗的な態度に悩んでいる方もいるかもしれません。

思春期の子どもたちの心はとても複雑で色々なことが起こっています。

それについて簡単にご紹介していきたいと思います💡

移行期は不安定

思春期の子どもは、自分が知っている言葉で自分の感情をあらわすことができません。

「あんなに偉そうに文句言ってくるのに!?」と思うかもしれませんが、実は本当の気持ちを言うことは難しいのです。

というより、自分でも自分の気持ちが分からないという状態に近いです。

自分でもわけがわからない、突然突き動かされるような情動に襲われ、それに従って行動しているといえます。

思春期というのは子どもから大人への移行期です。

そもそも、人間に限らず全ての生き物にとって移行期は不安定なものです。

例えば、ヤドカリは体が大きくなってきたら今かぶっている殻を一度脱いで、新しい殻をかぶります。

その瞬間というのはとても不安定です。

エビやカニは成長すると脱皮しますが、その瞬間は敵に襲われたら非常に危険が状態です。

このように変化の時期には危険が伴うものなのです。

これは人間も同じ。

思春期の子どもたちは非常に不安定で、脆く、危険な状態と言えます。

思春期の怒り=???

どんなに暴言を吐いたり反抗的な態度をとったりしても、心の底から本気で大人を困らせたいと思っている子どもはいません。

成長のステップを登っている間はつらいものです。

私たち大人も、「成長したな~」と感じるのは、つらい仕事を乗り越えたとか、悲しい体験を乗り越えたとか、何か苦労した後だと思います。

子どもも同じで、まさに今成長している途中の子どもたちはつらいステップを歩んでいます。

そんなとき、誰だって大切な人からの「本気」をエネルギーにしたくなるものです。

「本気」とは何かというと、関係を深めたい、信じてほしい、認めてほしい、真正面から向き合ってほしい…というような、人間の根底にあるような欲求だと思います。

言葉で「今すごくつらいから、僕のことを信じて応援してほしいんだ」と言ってくれれば分かりやすいのですが、先述したように子どもは自分の気持ちを言葉にできません。

自分が「本気」を求めているという自覚もないと思います。

そして、気持ちを表現することが苦手な子ほど、「本気」の求め方が対立の構造をとってしまいやすいです。

つまり、大人を困らせる子というのは、実はその子自身が非常に困っているといえます。

子どもにどう寄り添うか

そんな過程を経て、子どもたちは少しずつ言葉で表現できるようになります。

では、どうすれば話をしてくれるようになるのでしょうか?

「話して!」と無理やり聞き出してもうまくいきません。

重要なのは、子ども自身が「何を話しても否定せずに聞いてくれる人がすぐ近くにいる」と感じられることです。

子どもは、思っていることと反対のことを言ったり、強がりを言ったり、何重にもひねった言い方をしたりするものです。

大人が傷つくようなこと、こちらも本気で腹を立ててしまうようなことを言うこともあります。

でも、言葉の表現にとらわれないことが大切です。

その上で、子どもが「話したい」という態度をみせたときには、否定したり遮ったりせず最後まで聞いてあげてください。

さいごに

思春期のお子さまと向き合うことは、非常にエネルギーを使うことで、ここに書いているほど簡単なことではないですよね。

ご家族の方がへとへとに疲弊してしまうこともあると思います。

そういうときは、無理をせず、お子さまと距離をとることも大切です🌱

自分時間をつくり、好きなことをして、気分をリフレッシュしましょう😊

そうすることでご家族自身のエネルギーが回復し、お子さまと関わる上での余裕につながり、結果的によい循環が生まれることが多いです。

無理をせず、ゆっくり休みながら進んでいきましょう🌈