発達障害って何だろう① -自閉スペクトラム症-

こんにちは😄

お子様たちは夏休みですね。1学期お疲れ様でした🌻

本日のテーマは「発達障害」です。

現代ではよく聞く言葉ですが、その中身はどういうものかご存じですか。

なかなか奥が深く一言で説明することは難しい障害です。

そこで、このブログでシリーズ化してご紹介できたらと思います。

間違った知識や偏見が減り、すべての人たちが過ごしやすい世の中になりますように🌱

本日のテーマ 【自閉スペクトラム症について】

世間では「自閉症」という呼び方の方が馴染みがあるかもしれません。

英訳したAutism Spectrum Disorderの頭文字をとって、「ASD」と呼ばれることも多いです。

アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5には自閉スペクトラム症の診断基準が明確に記載されていますが、少し堅苦しくて複雑なのでここではご紹介しません☺

気になる方は、インターネットでも出てきますので検索してみてください。

とーっても大まかにいうと、”社会性の発達が平均水準より一定以上遅れる”という障害です。

 

例えば、私たちは知っている人と偶然会ったとき、

目線を合わせて、ニコッと微笑んで、ちょっとした雑談をして、バイバイと手を振って別れる

という何気ない一連の動作をします。これが、まさに「社会性の発達」です。

意識せずに行っていますが、以下のような意味をもちます。

目線を合わせる・・・「存在に気づいているよ」ということを相手に伝える

ニコッと微笑む・・・「会えてうれしい」「あなたといると楽しい」という感情を表情で伝える

雑談をする・・・場の空気を読み、相手が返答に困らないような話題を出す

バイバイと手を振る・・・話が終わったことを察して、別れの挨拶をする

このように相互的な交流をすることで人との関係はつくられていき、これが社会性に必要な力です。

  

さて、自閉スペクトラム症は”社会性の発達の遅れ”がみられるとお伝えしましたが、大きな特徴として以下のようなものがあります。

*言語・非言語的なコミュニケーションを使用することが苦手

*他人に興味をもちにくい

*ひとつのことに関心が限られ、強いこだわりをもつ

*感覚に対する過敏さ・鈍感さがある

ここで大切なのは、同じ診断名でも人によって特徴はさまざまということです!

自閉スペクトラム症の方でも、上記の特徴すべてに当てはまる方もいれば、いずれかひとつがとても目立つ方もいます。他の発達障害を合併している方もいます。

また、当てはまる特徴があっても、その程度はさまざまです。

「コミュニケーションが苦手な人」の中には、言葉でのやりとりが非常に難しい方もいれば、少しのサポートでスムーズにやりとりできる方もいます。

つまり、診断名だけを見てもその方がどのくらい困っているかは分からないのです🌱

 

今はインターネットで調べると、たくさんの情報が溢れています。

それらを見ていると、自分は発達障害なのではないか、自分の子どもは自閉症なのではないかと思うことがあるかもしれません。気軽に調べることができる反面、不安を感じやすい世の中ですよね。

どうか間違った情報によって苦しむ方がいなければいいなぁと思います。

気になることがあれば、当院でも心理検査を行っていますのでお気軽にご相談くださいね。

 

さて、今回は自閉スペクトラム症のざっくりとした情報をお伝えしました。

次回は、その特徴をもう少し詳しくお伝えできたらと思います☺  

🌼

ここからはあくまでも私の個人的な意見ですが、発達障害が「ある」か「ない」かは、世の中の「少数派」か「多数派」かということだと思っています。コミュニケーションが苦手だからといって間違っているわけでも、こだわりが強いからといって悪いわけでもありません。ただ、多くの人と比べて少数派の特徴をもつため、生活の困難が生じやすいということだと思います。支援とは、「社会で生きていくためには多数派に合わせた方が過ごしやすくなる」から行われるもので、決して「正しい方に導く」という意味ではないと思っています。初めて出会った人に対してどんな人だろうと知っていくうちに友達になるのと同じように、目の前の患者様に対しても障害や診断名だけで判断することなく、どのような方なのか敬意と興味をもって知る努力をしたいです。

支援者の方はそれぞれに大切にされている信念があると思います。ここに書いているのは、一職員の独り言と 思っていただけたら幸いです😊

ではまた次回~♪