発達障害って何だろう④ -ADHD-

本日のテーマは「ADHDについて」です☺

世間でもよく知られるようになりましたが、自閉スペクトラム症と同様に間違った知識やイメージも多い印象です。インターネットには簡単なチェックリストだけで決めつけようとするものもあります。どうか、誤った情報だけを見て苦しむ方が減りますように。

では、ADHDとは実際はどのような障害なのでしょう。

主な特徴は、①不注意②多動性③衝動性 の3つです。

①不注意・・・優先順位をつけられない。約束や持ち物を忘れることが多い。集中できず上の空になる。

多動性・・・じっとしないといけない場面でも動き回る・体のどこかを動かす。常に喋っている。

③衝動性・・・思いつくと、関係のない話題でも相手の話を遮って話す。感情を抑えられない。

詳しい診断基準はDSM-5に記載されていますが、自閉スペクトラム症同様に堅苦しいのでここではご紹介しません🌼

上記の特徴を見ていただくと何となくイメージがわくと思いますが、ADHDの特性は学校や仕事でのミスや失敗につながりやすいです。しかも、周りからは「怠けている」「やる気がない」と誤解されることもあります。

何度注意されても忘れ物が多い、授業中にじっとしていられない…などで、小さな頃から学校で怒られてばかり、ということもめずらしくありません。ADHDの方は自己肯定感が低くなる傾向があるともいわれています。

今回私がいちばんお伝えしたいことは、ADHDは本人のやる気や努力の問題ではないということです。

集中したくでもできない、怒りたくないけどカッとなると抑えられないなど、自分でも困っているのにできないのです。でも、集団のやり方が合わないだけで、少しの工夫や環境調整で改善されることがあります。お薬の力を借りることで、ぐっと楽になる方もいます。社会全体に知識が広まるのがいちばんですが、まずは学校や職場など身近な場所から変わっていくといいなあと思います。

3つの特徴のそれぞれ詳しい内容は、後々のブログでご紹介していきますので、読んでいただけるとうれしいです😊また、当院にも発達特性の程度を調べる心理検査があります。心配なことがある方は、おひとりで抱えずにお気軽にご相談くださいね。