クリニック新聞1月号「人間関係に必要な発達課題」
こんにちは😄
雪の降る日もあり、寒い日が続きますね⛄体調はいかがでしょうか。
クリニック新聞のお知らせです🌱
1月号のテーマは「子どもは幼児のうちから複雑な人間関係を理解している!」でした。
どういうことかというと…
赤ちゃんのうちは、泣いたらお母さんがミルクをくれたりオムツを交換してくれたりしますよね。
乳児の世界は、「私(自分)とあなた(親)」の二者関係で成り立っています。
関係の中心にはいつも自分がいて、「お母さんは自分とだけではなくてお父さんとも親密な関係をもっている」というような、自分が直に関わっていない人と人のつながりは、まだ心の視野にはいっていません。
しかし、幼児になると、この世界が広がります。
たとえば、「お父さんとお母さんが出かけるとき、私はおじいちゃん家でお留守番」とか
「お母さんが弟の世話をするとき、私は待ってなきゃいけない」とか。
そういう経験をする中で、お母さんはお父さんやきょうだいにとっても大事な人なんだということを学びます。
これは大人にとっては当たり前ですが、それまで自分を中心とした世界しか知らなかった子どもにとって「周りの人は自分以外の人ともつながりあっているんだ」と”見えない関係”がみえるようになるのは大きな成長です。
これを三者関係という言い方をします。
三者関係の中で、子どもは初めて複雑な心にぶつかります。
相手は自分のためだけの存在ではないし、あちらが立てばこちらが立たないこともあります。複数の関係から矛盾や嫉妬などの感情も生まれます。
これが社会で生きる上でとても大切なのです。
人は社会の中でただ仲よくしているだけではないですよね。
競争と協力、対立と妥協、主張と譲歩、自愛と他愛など、相反するものを調和させながら関わり合っています。
そのためには、自分の欲求や衝動をときには抑え、ときには貫くというように自分でコントロールする力が必要です。
でも初めはとても難易度の高いものです。
そこで、子どもはまずは「家族」との関係を社会のひな形として学んでいきます。
親、きょうだい、祖父母などさまざまな関係の中で、子どもは葛藤を抱えて成長していくのです。
小さい子の心で葛藤を一生懸命抱えているのだと思うと、何だか健気で愛くるしいですね😊💞
まだまだ学び始めたばかりなのでコントロールが難しい場面も多いと思いますが、温かく見守ってあげてくださいね。