発達障害って何だろう⑧ -学習障害-
発達障害シリーズがお久しぶりになってしまいました😳
覚えてくださっている方はいるでしょうか…。笑
これまではASDやADHDについて、ざっくりではありますがそれぞれの特徴をご紹介してきました。
今回のテーマは「学習障害」です。
医学的な診断基準としては「限局性学習症」という言い方をするのですが、「学習障害」という呼び方の方が広く知られていると思います。
Learning Disabilityを略して「LD」と呼ばれることも多いです。
学習障害とは?
その名前から学習が苦手なイメージをもたれがちですが、知的な発達の遅れがあるわけではありません。
また、視覚・聴覚の障害や、環境的・心理的な要因もありません。
これらの要因がないにもかかわらず、読む・書く・計算する・聞く・話すなど、基本的な学習能力のいずれかに困難がある状態のことを「学習障害」といいます。
よくみられるものとして、以下のような困りごとがあります。
🌱音読で読み間違いが多い
🌱似ている文字を間違える
🌱文字の形は頭に浮かぶのに、書こうとすると細かい部分が分からない
🌱字を枠内におさめて書くのが苦手
🌱数え間違いが多い
🌱数や量の概念が理解できない
周りの大人が気づけることが大切
学習障害の子は特定の領域に関して困難がありますが、それ以外は他の子どもたちと同じように取り組むことができます。
例えば、「友達とはいつも会話できているのに、音読のときだけたどたどしい」というような状態になります。
こうなると、周囲からは障害であることが理解されにくく「できるのになまけている」「わざとやっていないのではないか」と誤解される可能性もあります。
これでは支援の機会が失われるだけでなく、「一生懸命がんばっているのにできない」という本人のつらさを分かってもらえず、学習意欲をなくしてしまう原因につながります。「自分はできないんだ」と自信を失ってしまうかもしれません。
学習障害に気づき始めるのは、小学校に入学して本格的な学習が始まってからのことがほとんどです。
少しでも早い段階で周りの大人が気づき、適切な支援を受けることで学習を定着することができ、本人も自信を失わずにすむと考えられます。
支援のスタートはつまずきの原因を理解するところから
これまでの発達障害シリーズでお伝えしてきましたが、同じ障害や特性をもっていてもその中身は人によって全然違います。
それは学習障害も同じです。
例えば一言で「読むことが苦手」といっても、文字の並びをスムーズに目で追うのが難しい子もいれば、文節をまとまりとしてみることが難しい子もいます。
ひとりひとりの原因を探ることで、その子に合った対応を見つけることができます。
学校の授業は集団で行われるため多数の子に合わせた学習方法をとっています。
発達障害の子は集団の中で比べると、ものごとを捉え方や感じ方が少数派です。
でも、それが間違っているわけではないです。
むしろ人がたくさんいれば色々な捉え方をして当然なのです😊
漢字練習帳を100回書いて覚えられなくても、大きく書いた漢字を指で一度なぞっただけで覚えられる子もいます。
お子さまの学習についてお悩みの場合は、どういう分野が苦手なのか、いつも間違えるパターンはないかなど、原因を探ってみてください。
学校、医療機関、療育施設など外部の機関を頼ることも大切です🌼
当院でも発達検査を行って原因を一緒に探るお手伝いをすることができますので、お気軽にご相談ください😄