発達障害って何だろう③ -感覚過敏-

発達障害シリーズ第3弾のテーマは「感覚過敏」です。

自閉スペクトラム症の方の特徴のひとつで、聴覚・触覚・視覚・嗅覚・味覚のどれか、もしくは複数がとても過敏で、普通の人であれば気にならないような刺激にも強く反応します。

~よくみられる症状~

🌱聴覚・・・掃除機や花火など大きな音が苦手。運動会のピストルの音が怖い。赤ちゃんの泣き声が苦痛。

🌱触覚・・・特定の素材の洋服しか着られない。服のタグが痛いのでハサミで切る。人に触られるのが嫌。

🌱視覚・・・太陽の光や蛍光灯で目が痛くなる。強い光を見ると頭が痛くなる。

🌱嗅覚・・・洗剤やシャンプー、香水のにおいが苦痛。食品のにおいが苦手でスーパーに行けない。

🌱味覚・・・非常に限られたものしか食べられない。苦味や酸味を強く感じ、口に入れた瞬間に吐き出す。

※過敏なだけでなく、反応が鈍いという形で特性があらわれる場合もあります。

私たちは、自分が感じている感覚は他の人も同じだと思いがちです。「あなたが聞こえている音は、人と違いますよ」と言われたら、誰だって戸惑いますよね。

つまり、発達障害の方が感じている過敏さは、周囲の人に理解されにくいことが多いです。

味覚の過敏さで食べられないのに「好き嫌いが多い」と思われたり、大きな音を怖がっていると「慣れたら大丈夫だよ」と軽く扱われたりすることもあります。ご本人は非常に強いストレスを感じているにもかかわらず、それを「わがまま」や「おおげさ」と捉えられるのはつらいですよね。

感覚過敏がある方への対応としては、

①不快を感じる原因を探る(例:白米が食べられないのは、見た目?触感?におい?味?)

②原因が見つかったら、できる限り刺激を取り除く(例:給食ではなくお弁当を持参する)

などがあります☺

突然くる刺激に対してパニックにならないように、あらかじめ知らせてあげる配慮も大切です(例:「運動会は○時頃にピストルが鳴るよ」と伝えておく)。

このような対策をとることでご本人のストレスが軽減されるのはもちろんですが、ご本人が感じているストレスや苦痛を「理解してもらえた」と感じられることも大切な体験だと思います。ご本人に関わる方々に、過敏さの特性を共有することがおすすめです。

支援者としても、全く同じ感覚を感じることは難しくても、それを知る努力を忘れずにいたいと思います🌼